LibreOffice活用講座
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まずは使ってみよう(序文)

ここで紹介するのは、LibreOfficeのうちのCalcです。
Calcは、Excelに相当する高機能の計算ソフトです。
表計算+文書作成にCalcを使うこともできますが、それではあまりにも勿体無いと思います。
そのような使い方だったら、ワープロソフトに表計算機能が付いていればいいわけですね。
しかし、Calcは、Excel同様、その機能は、留まるところを知りません。
VBAマクロを使えば計算ソフトまで出来てしまいます。
マクロを使わなくても、表の中に、数字なりを打込めば計算するようなワークシートを作れますから、 それだけでも計算ソフトの機能を果たすことも可能です。
本当に、果てない機能があるのが、Calcというソフトウェアです。


しかし、ソフトを活用するにしても、実際に使ってみないことには、始まりませんね。
そこで、まずは、Calcを実際に使って役に立ちそうな例を紹介しようと思います。

Calc導入の題材に選んだのは、ローン返済シミュレーションです。

自分もご多分にもれず、住宅ローンを利用したことがあります。
当時は低金利時代の始まりの頃で、『低金利』を武器に、住宅販売が盛んでした。
それでも金利は、住宅金融公庫で、3.5%位でした。
低金利とは云っても、この程度の金利だと、一般的な元利均等返済条件で 返済完了までに支払う額は、借りた額の2倍位になってしまいます。
ということで、自分は、一所懸命繰り上げ返済し、利息が大きく膨らむ前に、完済しました。
その当時、自分は、Excelを使用し、繰り上げ返済シミュレーションしながら、完済までの 道程を思い描きました。

住宅金融公庫で、繰り上げ返済をすると、何千円かの手数料を支払う必要があります。
自分のように繰り上げ返済の計算をしない人は、銀行の窓口で、あれこれと質問する時間が長い でしょうから、手数料は致し方のないところでしょう。
しかし、皆が、繰り上げ返済のシミュレーションできるならば、もっと手数料は少くて良いはずです。

Calcは無料ですが、Excelを購入するにしたって、ローン返済シミュレーションに活用すれば Excel代金程度の元は、すぐに取れてしまいます。

多くの人にとって問題なのは、ExcelやCalcのような万能ツールでは、 目的を絞った特定の計算に特化していないことでしょう。
このような万能計算ツールを使うには、ある程度の数学知識と素養が必要です。
しかし、『ローンの計算が出来ない奴は、ローンを使うな』と云われてしまうと、 住宅も買えなくなってしまいます。
以上の理由で、Calc活用のための素材として、ローン返済を選びました。

ローンの計算

ローンを組むと、条件は貸す側が提示します。
住宅金融公庫のような公的サービスでは、インチキの条件を提示することはありませんが、 怪しいところもあるかもしれません。
実際に計算してみないと、提示された条件が良いのか悪いのかは、判断できません。
提示された金利だけで、良し悪しを決めることは絶対に不可です。

ローンの数学

ローンは、借りることと返すことがセットになった契約です。
貸す側は、いかに利息や手数料を高くし、いかに、取り立てるか、そこが最も重要です。
そして、いかに条件が良いように見せるかもポイントです。

借りる側は、返済が1回滞っただけで、破産する可能性があります。
ですから、借入に対しては、返済完了までの、道程を設計しておくことが必要です。
そうしなければ、折角購入した家を手放し、なおかつ借金だけが残った、という事態が待ち構えています。

それでは、ローンの数学について、簡単に見てみましょう。

複利計算

借金には利息がかかります。
利息とは、借り入れた額の何パーセントかを随時掛けることによって決まります。
住宅金融公庫などの、ローンでは、前回の借入残高に対して利息がかかりますが、 怪しい金融業者では、そうでない計算をされてしまうかもしれません。
あまりないことだとは思いますが、全てを疑い、実際に計算して、相手の提示した条件に 合うかどうかを確かめる必要があります。

複利計算とは、例えば、100万円を日利0.01%で借りた場合翌日には、100円の利息がかかるので 返さなければ、初日は、1,000,100円に増えます。
その翌日は、1,000,100円に対して同じ利率の利息がかかるので、1,000,200.0010001円になります。
小数点以下を切り上げる契約になっていれば、1,000,201円が2日目の残高になります。
こうして、どんどん雪だるま式に増えていきます。
これが複利というものです。
そこで、途中に返済という工程を付加して、残高が減るようにしてゆきます。
一括返済という契約もあり得ますが、余り現実的ではないでしょう。

次から詳細に入ります。
元利均等返済について、見ていきましょう。

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