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先週水曜に
MAKIZOUクラフトから、新型用の板材が届いた。
MAKIZOUクラフトは、いつも正確なカットで、丁寧に梱包されてくる。梱包はやや過剰な感があり、テープを剥がすのが面倒臭い。
納期はいつも、週末を含んで3週間位である。あまりばらつかないということは、自分のようにカットを不定期に注文する人がそれなりの数になるので、結果と
して安定した納期になるのだろうか。スピーカー工作のユーザーがそんなにたくさん居るのだろうか?いるとすれば結構なことである。 |
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木曜に、出張から帰る
と、早速組立を開始した。外部ダクトは、紙が薄いので、差込用のフランジに接着する。
フランジの穴は、ダクトの外径よりもやや大きく作っている。紙管の寸法を正確に測るのが難しいし、穴開けは外注なので、ぴったりと合わせるのは難しい。
このため、ダクトには、紙を貼り付けて寸法を調整する。
今回は、USレターサイズのやや厚手のPPC用紙の長辺2周で適当なサイズになった。
ダクトに貼り付ける紙には、薄めたボンドを筆でベタベタに塗る。そうすると比較的簡単に綺麗に貼ることができる。
穴径よりやや小さく、するすると入るようになったら、ボンドをたっぷりつけて差込み、乾燥させれば強力に接着される。但し、左の写真のように、最後はボ
ンドを隅肉に盛って駄目押しをする。
内部ダクトの紙管は、肉厚なので写真後側のように、差込フランジは使わずに直接貼り付ける。
ダクトはマイターソーで
切ったのだが、紙なので断面は汚らしい。
接着が完了したら、断面を鋏と紙やすりで仕上る。
大き目に食み出した部分は、鋏で簡単に切り取れる。
鋏で粗仕上した後に、240番の紙やすりで丁寧に断面を仕上げてゆく。
ダクトの紙は剥がれたら、水性ボンドで貼り付ける。
この作業は、結構時間がかかるが、粉塵を上げないし、騒音が出ないので、夜間でも作業が可能であった。
マイターソーは、木材には良いが、紙管を切る場合には、刃を細かいものに変えるといった工夫が必要かもしれない(そのような替刃があるかどうかは分らな
い)。
多自由度バスレフの場合、ダクトの数が多いので、紙管と、自分で切断する道具が必需品である。
最初はダクトを、板で四角く作っていたが、ダクト用の材料を考慮すると板取に無駄が出るし、作るのも面倒なので、やはり、厚手の紙管がベストと思う。
一般に入手できる紙管は、薄いので、ヤフオク等で購入する。様々なサイズのものが適当な値段で出品されているので入手可能である。
ダクトは、設計前に入手しておいて、寸法を測り、設計をダクトの寸法に合わせるようにする。
将来は塩ビ管も導入したいが、接着方法が難しそうだ。 |
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紙ダクトは、毛羽立つ
ので、表面が滑らかさを保ち、また、紙が剥がれて来ないよう、ワシンの水性ニスを塗る。ニスを染込ませておけば、紙内部での剥がれが起きにくくなる。
水性ニスは、臭くないし、筆を水で洗って何回も使えるので経済的である。
スピーカーシステムの表面に水性ニスを使うと、他のものにくっ付いたりして困るが、内部の塗装であれば全く問題ない。
表面に水性ニスを使う場合でも、ビニールやプラスチックのものを付けないように使うのであればあまり問題ないと思う。見栄えは、溶剤を使うタイプよりも
多少劣るが、このような用途には好適である。
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フランジ付のダクト
は、ボンドで側板に接着する。今回は、手間を惜しみ、ビスを使って圧着した。その後、ビスは全て抜いてしまう。時間が経過して、ビスが緩むと修正のしよう
がないためである。
ビスをこのような目的で使用する場合は、強力に押しながらねじ込んでいかないと隙間が出来てしまうので注意を要する。
写真のようにきれいに並べる理由は、組立ミスがないことを確認するためである。
複雑な構造のものを2組も作ると、混乱して、必ず間違いが起こるので、図面と比較して、確認するには、き
れいに並べなければならない。 |
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以上の準備が出来てし
まうと先は早い。
図面を何度も確認しながら、丁寧に、端金でパーツを接着してゆく。
2組もあると、一人では大変だし、端金が不足した。
止むを得ず1組ずつ組立ててゆく。
左の写真は、一組目である。MCAP-CR型の中ではもっとも単純な構造だが、ダクトの相互干渉を最小限に配置したので、これでもかなり複雑になってい
る。 |
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側板を4面貼り付ける
と、最終形に近くなる。
ここまでくればあと一息という感じなのだが、もう1組あるので、未だ、3合目といったところだろう。
見掛けはそんなに悪くないと思う。
この状態で持ってみると、かなり軽い。これは、シナラワン合板のラワン部分が軽量のためと思う。宙吊りに近い形で使用することを想定しているので、軽いほ
うが良かったのだが、思いほうが音が良いという矛盾があり、シナアピトン材を使うことも考慮に入れていたのだが、MAKIZOUクラフトでは、12mmの
シナアピトン材は、扱っていないということだった。 |
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端に、檜の三角材を貼
り付けると、仕上の手前まで完成である。
やってみるまでうまくいくかどうか分らなかったのだが、本体側にボンドをたっぷりつけて、三角材を差し込むと、吸い付くように入っていった。
これを両側から、端金でクランプする。
中央もクランプしたいが、良い方法がなかったので、手で押さえてボンドを搾り出すのに留めた。
三角材の接着剤側は、水分を吸って伸びるので、バイメタルのように変形し、中央は自力で押え付けられるはずである。
触ってみたら、あまり問題が無さそうだったので、良いことにするが、僅かな隙間はあいているかもしれない。経験上は気にするほどの問題にはならないと思
う。
今日中に組立が終わると、23日に仕上が出来て、音を鳴らせる状態になるかもしれない。
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午後は、頑張ったの
で、3台の組立が完成し、これらは、既に紙やすり掛けまで行った。
1台は、ご覧の通り、組立が終わった状態である。ここから乾燥させるので、今日はここまでとする。明日は、なるべく早く帰宅して、最後の1台の鉋がけま
で終了させたいと思う。そうすれば、23日に塗装して、音を聴ける状態になる。
突貫工事だったが意外に進んだので音を聴くのが楽しみになった。 |