Project MCAP-CR 多自由度バスレフ型研究所 バスレフ研 |
マイナーオーディオ講座として、最初のシリーズでは、バスレフ型のシステムを中心とした箱について議論しました。
なるべく数式は使わないことにしたのには、意味があります。
その理由は2つあって、ひとつは、数式そのものが難しい場合があることです。
バスレフの動作を語るのに、運動方程式は必須ですが、運動方程式そのものを日常取り扱う人は稀なようです。
このため、学校では教わったものの、単位をとった、あるいは、受験をくぐり抜けた瞬間に忘れてしまい、
そのままお蔵入りになった人は少くないように思います。
また、自分の文書集は、運動方程式で記述しており、同じことを書く必要もないと考えました。
もうひとつの理由は、公式を使いたくない、ということです。
最近の大学の状況は分かりませんが、かつては、公式を使うには、厳格な条件を求められました。
そして、その厳格な条件を満たすかどうかを判断するためには、相当な知識を求められました。
このため、公式を使うには、相当な時間を使い、頭を使う必要がありました。
しかし、安易に公式を使うと、本質が見えなくなってしまいます。
このために、公式を使うことはなるべく避けようということで、前シリーズでは、数式を一切書きませんでした。
このシリーズでは、公式を使うために必要なことを書いていきたいと思っています。
壮大なテーマなので、落としどころをどうするか、着地点が見えないまま離陸してしまいました。
とりあえずできるだけのことをやっていきましょう。
ウィキペディアでは、公式を『数学において公式(こうしき)とは、数式で表される定理のことである。』と定義しています。
しかし、これでは、公式とは何であるか、分からないのではないでしょうか。
公式の定義はいろいろあると思いますが、多くの場合、公式とは、理論的、または、実験的に得られた関係を、
数式で記述したもの、といえるのではないでしょうか。
また、その式が、社会的に認知されているということも公式と呼ぶためには必要になります。
すなわち、公式の構成要件(法律用語ですが)は、以下のようになります。
では、実際に公式を見てみましょう。
たとえば、FostexのCRAFT HANDBOOKには、密閉型エンクロージャ容積を決めるための以下のような公式があります。
Fostex |
このサイト |
備考 |
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記号 |
単位 |
記号 |
単位 |
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実効振動半径 |
a |
cm |
r |
m |
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実効質量 |
M0 |
g |
m0 |
kg |
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容積 |
V |
l |
V |
m3 |