世
の中の進歩は速いのにオーディオだけはどうしてこのように時の流れが遅いのだろうか。
ここ20年位の間、オーディオ
装置に何か進歩はあったのでしょうか。ここ30年位の間で進歩と呼べるものは、CDが登場したこと位でしょうか。そのCDにしたって、未だに、LPを超え
ていないと考える人も居るくらいです。
自分の物心が付いた頃から、オーディオ業界では新製品が出るたびに、以前の何倍も良くなった、と大騒ぎし
ていました。しかし、最近は、こういうことを聞いても『ああ、そう』位にしか思わなくなりました。本当に何倍も良くなったということが繰り返されてきた
ならば、控えめに見ても、20年前の100倍位は良くなっているはずです。しかし、実際は、20年前のオーディオ製品を未だに追い越すことができないでい
ると思います。 だからこそ、数十年前の高級機を大切に使っている人がいるので、そうでなければビンテージ製品なんて成り立たないのです。
13cmMCAP-CR 型の新作TR130c
型は、あとは仕上を待つばかりです。組立を終え、目止めを済ませたところです。今日はここまでで終了です。来週は、これに仕上を施して、完成の予定です。
片側は組立を間違えましたが、結局は、オーソドックスなMCAP-CR型になるように修正しました。当初の設計通りのほうが、TR130cに対し、間違っ
たもの はTR130c2と呼ぶことにします。c型とc2型とでは、空気室の容積の配分は違いますが、ダクトは同等になっており、共振周波数が多
少違う程度です。オリジナルc型が良いのか、間違いを修正したほうのc2型が良いのかは分りません。結果はどちらも大差 ないのかもしれません。
TR130シ
リーズは、既にaから始まって、dまでになっています。しかし、dがベストとかcがベストということはありません。aだって素晴らしいところ
があるし、bにいたっては、欠点らしい欠点があるわけではありません。改良のつもりでいろいろやってみても結局はオリジナルと比べて良くなっているのかど
う か分らないものです。
そもそも、MCAP-CR型なんて40年前に完成されていたって何の不思議も無いものです。むしろ、21世紀になって、やっと出てきたこと自体が不自然で
す。 メーカーやオーディオの専門家は一体何をしてきたのでしょうか。何十年も進歩しないオーディオって一体何だろう?
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TR130c型及び TR130c2型の仕上前の状態
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