スピーカー再生技術(2) - 低音再生とは
前回は、スピーカー再生の技術は、空気を動かして、圧力を変動させる技術であることと、低い周波数のほうが再生が難しいことを説明しました。
それでは、低い周波数を再生するためにはどのようにすればよいのかを見てゆきます。
振動板のゆっくりとした動きでも圧力の変動を発生させたい場合は、どうするか。
答えは、動かす空気の量を多くすることです。
では、どうすれば、動かす空気の量を多くすることができるのでしょうか?それにはつぎの2つの方法があります。
- 振動板の面積を大きくすること
- 振動板(など)の振幅を大きくすること
周波数が低いということは、振動板の往復の動きがゆっくりであることを意味しています。ですから、空気が逃げないようにするためには、同じ周波数でも振
幅を大きく、結果として速度を速くするか、または、振動板そのものを大きくすることが必要です。振動板を大きくすれば、ウチワを大くするような効果になり
ます。大きなウチワのほうが風を送る能力が大きいのと同じです。
さて、周波数の高い高音はというと、振動板に空気が押されて密になった後、すぐに振動板が戻って、空気を粗にするので、空振りになりにくく、再生は、低音よりも簡単になります。だからこそ、ツィータは、小さな振動板でも十分に効果が出るわけです。
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